題      名: 2024年受難週の祈り 藤本牧師
氏      名: T・Y
作成日時: 2024.03.23 - 16:02
25(月)門から入る

「しかし、門から入るのは羊たちの牧者です。」
(ヨハネ10:2)

 強盗は門からではなく他のところから侵入するとあなたはおっしゃいました。門にはあなたが番をしてくださると安心して、他に気を配らないと、強盗は脇から忍び寄るものですね。

 牧場にいるつもりが、これまでにも強盗にさらわれたような気がします。不注意の故でした。

 あなたに守っていただくだけでなく、自分にしのびよる怪しき陰にも気を付けることができますように、私たちに見分ける力を与えてください。

 まどろみから醒めさせ、サタンの巧妙な罠、また容易につまらないものに捕らわれてしまう、私の愚かさを教えてください。

 間違っても、雇い人の羊飼いや強盗を、あなたと見間違うことがないようにしっかりとあなたの御顔を見せてください。



26(火)声を知っている

「牧者は自分の羊たちを、それぞれ名を呼んで連れ出します。…羊たちはついていきます。彼の声を知っているからです。」(ヨハネ10:3〜4)

 私たちがあなたの名を知っている以前からあなたは、私たちの名を一人ひとり知っておられ、連れ出すとおっしゃってくださいました。羊飼いが羊を追い立てるのではなく、追い込むのでもなく、名前を呼んで連れ出すと。
 名前が呼ばれたら前に出るような従順さが私にあるのでしょうか。主よ、どうかあなたに呼ばれたら、返事をしてついて行くことができますようにしてください。

 また私たちが連れて行かれる環境がどのようなところでも、それは羊飼いであるあなたが導いてくださることですから、いつでも、共におられることを覚えておくことができますようにしてください。

 私は罪深い者です。そんな私の名前を呼んで祝福に招いてくださることを感謝します。
 どうか、あなたの愛の大きさを心に刻むことで、あなたの愛に応える者とさせてください。応える道を教えてください。応える力を与えてください。

 
27(水)わたしは門です

「わたしは門です。だれでも、わたしを通って入るなら救われます。また出たり入ったりして、牧草を見つけます。」(ヨハネ10:9)

 イエスさま、あなたの十字架と復活こそが、いのちの門、神の国の門であって他に門はないことを、私は心に銘じています。

 知らないうちに他の門を探してみたり、他に方法があるのではないかとうろついてみたり、しかし、正規の門はあなたの十字架と復活だけです。
 その大きな門が私の前にしっかりと立っているのに、ついつい、地面を見、羊の柵を見ては、狭い牧場に失望したりします。

 「安心をしてわたしという門を通って、活躍してきてご覧。誠心誠意頑張ってきてご覧、でも、ここに戻っておいで。するとさらに豊かな草を食べることができるから。」

 「もう一つ覚えておきなさい。なにもこの場だけが牧草地ではない。わたしを門とする牧草地はあなたのゆくところどこにでもある。あなたが十字架と復活を慕い求めて、神のところに来るのなら、どんな場所でも、そこが牧草地だ。」

 

28(木)いのちを捨てます

「わたしは良い牧者です。良い牧者は羊たちのためにいのちを捨てます。」(ヨハネ10:11)

 いったいだれが私のために命を捨てるほど、大事に思っていてくださるのでしょう。いったいだれがそれほどまでに愛してくださるのでしょう。

 「わたし以外にいない。わたしはあなたのためにいのちを捨てた。」
 イエスさま、この偉大な真理が、あなたがいのちをかけたものであったにもかかわらず、しばしば私を通り過ぎていきます。

 「あなたのためにいのちを捨てた」とおっしゃる、その愛の大きさにきちんと応えていないと申し訳なく思います。それでも主よ、こんなに小さな存在である私のことを真実に思ってくださっている偉大な主がおられることを、毎日忘れない者とさせてください。



29(金)わたしは知っている

「わたしは良い牧者です。わたしはわたしのものを知っており、わたしのものは、わたしを知っています。」(ヨハネ10:14)

 イエスさま、私はもちろんあなたを知っています。そのぶん、あなたも私を知っていてください。

 でも、その程度のことで留まりたくないのです。今日は聖十字架の金曜日です。私の心の隅から隅まで知ってください。偽善者である自分、人を妬む自分、身勝手な自分、正当化する自分、もしそれがあなたに知られているのなら、そんな罪もあなたの恵みの御手の中です。

 私にはあなたを深く知る方法が今ひとつわかりません。ですから、ふと瞬間に御言葉を読んだり、讃美歌を聴いたり、あなたの名を呼ぶ機会を、一日の中で無数に与えてください。そうすることで、あなたの御そばに私を置いてください。


30(土)未だ属さない羊

「わたしにはまた、この囲いに属さないほかの羊たちがいます。それらも、わたしは導かなければなりません。その羊たちはわたしの声に聞き従います。そして、一つの群れ、一人の牧者となるのです。」(ヨハネ10:16)

 羊の大牧者であるイエスさま。あなたは私の羊飼いであるだけでなく、紛争地の教会も、被災地の教会も、まだ教会として形を作っていない群れの牧者でもいらっしゃいます。

 やがて、それらの諸教会が一つの群れとなるためには、あなたが導いているとおっしゃいました。
 
 私たちは4月に入れば、新年度です。小さなチャレンジかもしれませんが、乗り越えて行きます。どうか羊飼いなる主よ。この世界の労苦ある人々だけでなく、小さな格闘をも助けてくださる主よ、私たちに復活の力をください。

※PDFを添付してありますので、よろしければ、印刷して三つ折りの携帯用として、どなたでもご利用できます。
PDFは素敵な挿絵入りで、文字の大きさや色などもついていて、読みやすくなっています。
藤本満先生、コロナでご体調の悪い中でも、私たちのために全国の高津教会HP読者のために、受難週のみことばを黙想して導いてくださり心から感謝いたします。