みなさま
今年のアドベントは、辛島先生、中尾先生、そして最後になりますが、ＪＥＣＡ甲府教会の松村識先生が書いてくださいました。
用いてくだされば感謝です。ホームページに掲載も可能です。松村先生は著作権を放棄してくださっていますので、どうか教会のご用のために用いてください。
クリスマスまであと１週、元旦まであと１週となります。先生方のご家族の健康が祝されますようにお祈りしています。
藤本満
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今回も黙想の栞が発行できましたことは感謝です。
なお、藤本牧師もメールで語っておりますように、これを御教会のHPに掲載して用いてくださっても、皆さんの目には早く入り準備が整うことかと思います。
松村識（さとる）先生は現在の世界の戦争、そして私たちの間にある争いに目を留められて、この年ならではの黙想をしておられると思い、自分の心に刺されるものがありました。
松村先生はワードとPDFを送っていただきましたが、こちらにはワードをそのまま貼り付けております。
こちらには色合いもありませんので残念ですが、添付したPDFをごらんになれば、その黙想のことばのすばらしさと同時にその美しさもよく分かります。
今年のアドベントの黙想に、これまでのお三方の先生方のご奉仕をいただきましたことを心より感謝いたします。
年末の慌ただしさの中、私たちも小さき者ですが、「みこころにかなう歩みをすれば、そこに平和が与えられる。その小さな輪と輪が重なり合って、世界をおおうことができるように」と、松村先生の黙想に従って切にお祈りいたします。
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クリスマスを迎えるこの週、「平和の君なるイエスを迎え」と歌い祈りつつみことばに思いを向けましょう。
●12月18日（月）ヤコブ4:1-2
あなたがたの間の戦いや争いは、どこから出て来るのでしょうか。ここから、すなわち、あなたがたのからだの中で戦う欲望から出て来るのではありませんか。あなたがたは、欲しても自分のものにならないと、人殺しをします。熱望しても手に入れることができないと、争ったり戦ったりします。
今年はウクライナ戦争に加えて、ガザの戦争、いのちが脅かされる出来事に心が痛みます。平和ならざるものが世を覆っています。人はなぜ争い合うのでしょうか。人のこころの中から起こる「欲」です。「もっと、もっと」と駆り立てる思いは、自分にすべてを集めようとします。カネやモノだけではありません。名誉や支配という欲もあります。
それが国や民族という大きな集団になると、それ自体が制御できない魔物のように大きくなって、「大義」のために止めること、後戻りができなくなります。でも、それはひとりひとりの人の心の中からでてくるのです。
主よ。私のこころの「欲」を御霊によって示してください。そして、「欲」ではなく、「平和の君」イエス様のみこころで満たしてください。
●12月19日（火）マタイ7:3-4
あなたは、兄弟の目にあるちりは見えるのに、自分の目にある梁には、なぜ気がつかないのですか。兄弟に向かって、『あなたの目からちりを取り除かせてください』と、どうして言うのですか。見なさい。自分の目には梁があるではありませんか。
私たちは自分こそ正しいと勘違いをして、人をさばきます。何かをされたら赦すことができません。一方、自分の目に梁が入っていることに気づきません。「あなたは正しすぎてはならない」（伝7:16）ということばがあります。自分の正しさや知恵を誇り、過ちや愚かさを認められず、自分を正当化して思いを通そうとする支配欲や権力欲が隠れていないでしょうか。それが平和を奪うのです。
そして、私たちは自分で自分の罪を取り除くことができません。イエス様は「世の罪を取り除く神の子羊」として世に来られました。主の十字架の前に出て、罪を取り除いていただきましょう。
●12月20日（水）マタイ9:5-6
『あなたの罪は赦された』と言うのと、『起きて歩け』と言うのと、どちらが易しいか。しかし、人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたが知るために─。」そう言って、それから中風の人に「起きて寝床を担ぎ、家に帰りなさい」と言われた。
物事には二つの解決があります。一つは『起きて歩く』という現実的解決、もう一つは『罪の赦し』という根本的解決です。あなたの日常は目の前の問題を解決することに躍起になって振り回されていないでしょうか。また、そのために無理を通して人を責めたり、我を通したりしていないでしょうか。次から次へと追われに追われ、そうしている内に人生の貴重な時は瞬く間に過ぎていくのです。
イエス様の与えてくださる解決は、『罪の赦し』から始まって、神の国、つまり神のご支配の中を生きる救いです。それが第一となるとき、現実の問題も順に導かれていくのです。そして、イエス様はどちらにも確かな権威をもってことをお導きくださるお方です。
第一のものがすり替わっていませんか。イエス様を第一に迎えるなら、こころの中に真の平和、赦しと信仰が与えられ、あなたのすべての問題をも動かしてくださるのです。
●12月21日（木）ヨハネ13:34
わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
過越の食事の間にイエス様は弟子たちの足をお洗いになりました。そのとき、「わたしがあなたがたに何をしたのか分かりますか。」と問いかけられました。それに続いて与えられたのがこの『新しい戒め』です。
主の救いにあずかった者はみな、この『新しい戒め』を生きるように招かれています。私たちは日々、「わたしがあなたがたに何をしたのか分かりますか。」という主の声を聞き続けるのです。朝ごとに、新たな気持ちでそう生きようと素直に祈る日は幸いです。一方、その声が厳しく響く日があることでしょう。七を七十倍するまで赦し、「愛は寛容です」から始まる1コリント13章の教えを繰り返し、「あなたが私を愛してくださった愛にこたえ、私も愛する歩みをさせてください」と祈りましょう。
⦁ 12月22日（金）ルカ2:34-35
シメオンは両親を祝福し、母マリアに言った。「ご覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人が倒れたり立ち上がったりするために定められ、また、人々の反対にあうしるしとして定められています。あなた自身の心さえも、剣が刺し貫くことになります。それは多くの人の心のうちの思いが、あらわになるためです。」
幼子イエスに出会ったシメオンは主の救いをその目で見て喜びに満たされました。そして、イエス様のみわざを預言しました。その中心にあるのは「心が剣で刺し貫かれ、心の思いがあらわになる」ことです。
私たちは自分の罪が自分でわかりません。アダムとエバのようにいちじくの葉で隠し合って向き合うことを避けています。しかし、イエス様は十字架と復活により、罪と死に勝利したお方です。その御前に自らの心のうちと向き合って「倒され」、悔い改めと赦しによって「立ち上がる」新しい歩みをしようではありませんか。
●12月23日（土）ルカ2:11-14
「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。」すると突然、その御使いと一緒におびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美した。
「いと高き所で、栄光が神にあるように。
地の上で、平和が
みこころにかなう人々にあるように。」
神の救いの始まりは、ベツレヘムの飼い葉桶から始まりました。小さな小さな始まりでした。そして、それを知らされたのは羊飼いたち。社会の底辺で生きる彼らに最初に救いの知らせが届いたのです。
私たちもこんなちっぽけな私が何の役に立とう、私がどうしたからと言って、世界が変わるわけでもないと思ったりします。しかし、神はあなたにも期待しておられるのです。
みこころにかなう歩みをするなら、そこに平和が与えられる。その小さな輪と輪が重なりあって、世界を覆うことができるように。赦されたように赦し、愛されたように愛す。まず自分から始めようと思いを新たに、そして、その輪が拡がることを祈ろうではありませんか。
みことばと共に行くアドベント
2023
第3週
（新改訳2017）
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