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::: 高津教会 説 教 :::


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Name   fujimoto
Subject   完了した
「完了した」(受難週) 
              ヨハネ19:28−30

 十字架の上からイエスさまが発せられた言葉七つを学ぶ予定が、今日は四つ目で閉じなければなりません。しかし、その四つ目は、七つの中で一番インパクトのある言葉でした。 「完了した」
 この言葉には驚きます。十字架の上で、主は何かをしておられたのです。周囲の目から見れば、何もできない、釘付けになり、動くことはできない、虫の息で、苦しみもがくだけのキリストが、これが最大の仕事であるかのように、最後「完了した」とおっしゃったのです。
 完了したとおっしゃったとき、私たちはこの言葉から何を読み取るのでしょうか。2つの点から学びたいと考えています。

1)キリストの生涯とは、キリストの十字架とは、何のためにあったのか。
 この分厚い聖書は、実に興味深い言葉で始まります。
 「はじめに、神は天と地を創造された」
 初めの言葉は、「創造」です。創造という言葉の意味を、私たちは少しは知っています。例えば、工作です。私は、父親として失格という場面がいくつもありますが、その一つは、息子の夏休みの発明工夫の工作を壊してしまったことです。昨年の作品のモーター部分を再利用しようと提案して壊したのですが、それはそれは子どもを傷つけることになりました。
 子どもの頃を思い出すとわかりますが、自分が作ったものに、特にそれがすばらしくできたときに愛着を持ちます。私たちは、自分で作りあげたものに、心と魂を入れ込みます。単に組み立てるというのではなくて、材料を集めてくるのです。・・・バルサ材、針金、マブチモーターの種類、モータにつけるギア。そして、ああでもない、こうでもない、と何度も自分の思いが形になるように努力するのです。一枚の絵でも、彫刻でも、音楽でも、自分自身を作り上げているかのようです。
 「はじめに、神は天と地を創造された」
 そうして、神は、天地創造のフィナーレとして、人を創造されました。馬のようなたてがみも、ダチョウのような羽毛もありません。しかし、神は人間を、ご自身のかたちに創造された。
 完成された人間、しかしそれでも完成ではありませんでした。神は男アダムのために、女エバを備え、――それでも完成ではなかったのです。園の中央の木、その実を食べてはいけない、このサタンの誘惑に打ち勝って、はじめて神の像が完成します。その意味で、アダムとエバは未完成でした。
 人間の歴史は未完成の歴史です。やがて、人は神から遠ざかり、万物はうめき声を上げ、苦しむようになります。それ以来、聖書は何を伝えようとしているのでしょうか。それは神の語りかけの歴史です。神さまは、人間を見捨てず、限りなく、様々な方法で近づいて来られます。語りかけてくださいます。90才のサラが子どもを生む。ロトの妻は、塩の柱になる。洪水が、地の表を被う。モーセが見た、燃える芝は、燃えても燃えても、燃え尽きません。紅海が二つに分かれ、人びとがその真ん中の乾いた地をわたります。エリコの城壁が崩れる。ロバがしゃべる。――あらゆる方法で、神さまは人間に近づいて来れたのです。いつも語りかけておられるのです。
 それは今の時代も同じです。神はあらゆる方法で私たちに近づき、語りかけてこられます。仕事の失敗を通して、成功を通して、人間関係のつまずきを通して、試練を通して、喜びを通して。しかし、神が人に近づいてこられ、語りかけてこられる最終的な決定的な手段が、十字架だったのです。
 ヘブル1:1−2に、こう記されています。
 「神は、昔、先祖たちに、預言者たちを通して、多くの部分に分けて、いろいろな方法で語られましたが……」
 まさに、「多くの部分に分け」「いろいろな方法で」だったのです。
 しかし、
 「この終わりの時には、御子によって私たちに語られました。」
 キリストは十字架によって、どんな近づき方をされたのでしょうか。何を語ってくださったのでしょうか。それは、私たちの罪深さです。しかし、どんなに私たちが罪深く、どんなに遠く神から離れていても、私たちを創造された神は、私たちをあきらめることができない、私たちを愛して、どこまでも追いかけてくださる。そして最後は、私たちが自分では背負うことのできない罪を、汚れを、恥を、失敗を、足りなさを、主ご自身が背負って、十字架にかかり、私たちを神の愛の中に引き戻してくださるのです。
 離れてしまった人間を、もう一度、神との交わりの中に引き戻す仕事を、投げやりに自分勝手に生きている私たちをもう一度、神の愛の中に引き戻す仕事を、未完成どころではなく、ますます壊れていく私たちを、もう一度完成への道へと連れ戻すために、主イエス・キリストは十字架にかかられたのです。

2)「完了した」との主の言葉の中に、そこに至るまで決してあきらめなかったイエスさまの情熱を感じます。
 私たちの人生には、やめてしまった、あきらめてしまったことで満ちています。書き始めて途中で止めてしまった手紙。諦めてしまった夫婦、人間関係。冷めてしまった信仰。途中で放り出していくことがあまりにも多いのが私たち人間の抱えている弱さです。
 イエスさまも、途中で止めてしまいたいと思ったことがあるのでしょうか。それはそうでしょう。あれほどの抵抗に遭っての主の働きでした。家族からは、気が狂っていると言われました。どんなに論議しても、まったく的を得ていない宗教家たち。理解しない、信仰の薄い弟子たち。「まだ、悟らないのですか。まだ理解しないのですか」とおっしゃいました。この棕櫚の日曜日に、「ホサナ、ホサナ」(主よ、救ってください」と叫びながら、金曜日には十字架につけろと叫ぶ群衆です。
 しかし、幾多の迷い、幾多の試練を乗り越えてこられてきたからこそ、「完了した」という言葉には、重みがあるのです。迷いや試練を克服して来られたのです。罪ある人間を贖なう、連れ戻すという、神の救いの長い歴史がこれで成就する、完成するのです。どうしても、そこにたどり着く、どうしても私たちを救い出す、あきらめることなく、迷いや試練を克服して、どんなに罵声を浴びせられ、批判の嵐にあったとしても、ここまでたどり着いたのは、私たちをあきらめない主の愛でした。イエスさまの、十字架の上の言葉は、敗北だったのでしょうか。いいえ、それは、完成であり、勝利でした。
 やがて主は、私たちの人生に対して「完了した」と言ってくださるときが来ます。
 ピリピ1:6「あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださることを私は固く信じているのです」
  私の人生を完了してくださるのは、イエスさまです。ガンと闘っておられた三浦綾子さんが、晩年しきりにおっしゃっていたことがありました。使命というのは、いのちを使うと書く。人は、どんな状況、どんな環境におかれても、神様から、その人なりの使命を与えられている。無駄な人生、無駄ないのちは、一つもない。そして、神様は、私たちのいのちを、使いきってくださる。最後の最後まで、有効に私たちのいのちを使って、神の栄光を現してくださる。つまり、私たちのいのちを完了に導いてくださる。そんなことを、何度も何度もご自分に言い聞かせるようにおっしゃっていました。
 あきらめたくなる、そういう時がやってくるものです。生きるのをやめたい。人と関わるのをやめたい。信仰をやめたい。途中で投げ出したい。続けていく元気がない。イエスさまは、それを見ておられる。そして、主の助けがある限り、やがて私たちも「完了した」と言って、この地上の生涯を終えるときが、必ず来ます。私たちにとって、そのときは敗北ではない、勝利です。

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DATE: 2005.03.29 - 11:09

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