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::: 高津教会 説 教 :::


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Name   fujimoto
Subject   事の成り行きを変えなさい
Uサムエル14:1−20              
事の成り行きを変えなさい

 説教のタイトルは、14:20「あなたの家来ヨアブは、事の成り行きを変えるために、このことをしたのです」から、来ています。事の成り行きとは、何を指しているのでしょうか?
 13:37 アブシャロムは、ゲシュルの王アミフデの子タルマイのところに逃げた。ダビデは、いつまでもアムノンの死を嘆き悲しんでいた。
 13:38 アブシャロムは、ゲシュルに逃げて行き、三年の間そこにいた。
 3年間、ダビデの息子アブシャロムは、ゲシュルに追放されたままなのです。もちろん、追放された理由は、13章に詳しく記されています。
 13:1に物語は、こう始まります。「ダビデの子アブシャロムに、タマルという名の美しい妹がいたが、ダビデの子アムノンは彼女を恋していた。」ここに出てくる3人は皆、ダビデの子どもたちです。アブシャロムには、タマルという妹がいました。そのタマルに、アムノンが恋をしたというのです。アムノンはダビデの長男、そしてアブシャロムとタマルとは母親が違いました。異母兄弟です。
 アムノンはお母さんの違う妹に恋をしたのです。しかもその思いは、ただあこがれる、というようなものではなく、肉体的な欲望を日々募らせていくようなものでした。ついにアムノンは、策略を用いてタマルと二人きりになる機会を作り、強姦してしまったのです。
  醜い出来事が13章には描いてあります。そこで終わりませんでした。なんとアムノンは、一旦思いを遂げてしまうと、今度は逆に彼女のことを疎ましく思い、憎むようになって追い出してしまったのです。(15節)
 アムノンによって弄ばれ、捨てられたタマルは深い絶望の内に兄アブシャロムのもとへ身を寄せます。アブサロムは妹の受けた屈辱、苦しみによって、アムノンに対して深い憎しみを抱きます。その時は何も言わず、何事もなかったかのようにふるまいながら、復讐の機会を伺います。
 そして、2年後、23節「羊の毛の刈り取りの祝いの時」アブシャロムは、アムノンを殺すのです。ダビデの心のうちがよくわかります。自分の息子が、娘を強姦するのです。そして、互いに殺し合うのです。
 アブシャロムは、ゲシュルに逃亡します。そして3年の歳月が過ぎます。アブシャロムの絶縁状態は、そのままでした。それが事の成り行きです。このままですと、憎しみがダビデの家をおおったままで、絶縁が絶縁を生み出します。
 そのことの成り行きを変えるように立ち上がったのは、ダビデの軍隊の将軍ヨアブでした。ヨアブはダビデがその赦しを与える決断を下すために一つの策を講じます。彼は一人の女をダビデのもとに遣わし、自分のかかえている問題に解決を与えてくれるように願わせたのです。
 その問題とは、6節、自分の二人の息子がいさかいを起こし、一人がもう片方を殺してしまったということでした。7節には、親族全体が、この兄弟殺しの罪人を引き渡すように自分に迫っている。
 しかし、そんなことをしたら、彼女は愛する息子を二人とも失うことになるのです。一人の息子を、兄弟げんかで失っただけでも大きな悲しみです。どこにも持って行きようがない憤りです。しかし、その思いをそのままにしておいたら、もう一人の息子も失うことになる、という事態です。
 ダビデは、この相談を受けて女に言います。8節「あなたのことで命令を出そう」。残された一人の息子を赦さなければならない、殺された息子のための復讐をしてはならない。
 すると、女は言います。12−13節
14:12 するとその女は言った。「このはしために、一言、王さまに申し上げさせてください。」王は言った。「言いなさい。」
14:13 女は言った。「あなたはどうして、このような神の民に逆らうようなことを、計られたのですか。王は、先のようなことを語られて、ご自分を罪ある者とされています。王は追放された者を戻しておられません。
 最後に、女はダビデに事の次第を証します。はい、私はヨアブの差し金です。将軍ヨアブは、あなたさまが事の成り行きを変えるように、私を遣わしたのです。どうか、事の成り行きを変えて、アブシャロムと和解してください。どうか、寛大な心を示してください。

物語の説明にかなりの時間を取られました。短く2つの点を学びましょう。

1)なぜ事の成り行きを変えるべきなのか? なぜ寛大であるべきか?
 記されているのは、痛ましい、醜い、矛盾に満ちた人生です。息子が娘を強姦し、その娘の兄が、強姦した息子を殺す。そんなことが自分の家庭に怒ったら、どれほど心を痛めるか、どれほど親として苦しむか。
 王国がこのことを知るのです。王宮のスキャンダルです。そんな人生の矛盾を、理不尽をダビデは背負わなければなりません。しかし、そもそも自分もまたこの矛盾と理不尽の一部だということです。
 ダビデは、息子アムノンが異母兄弟の娘タマルを力づくで自分のものにしたとき、アムノンを戒めることをしませんでした。怒ることをしない父親?弱い父親?いいえ、そういうことではないでしょう。彼には怒れなかったのです。自分がバテシバと犯した罪があるからです。自分も同罪なのです。
 人生の矛盾を、その理不尽さをダビデは背負わなければなりません。アブシャロムを勘当して、絶縁状態で放っておけば、問題が解決するわけではないのです。アブシャロムとの関係を断絶してしまえばいい、それで問題が解決するわけではないのです。自分もまた、人生の矛盾と罪深さの一部だと悟って、彼は、事の成り行きを変えなければ、その第一歩を彼の側から踏み出さなければ、ならないのです。
 女は実に賢いことをダビデに言いました。14節。いつかは死ぬんですよ。「私たちは地面にこぼれて、もう集めることができない水のようなものです」――歴史は元には戻らないのです。過去に縛られていては、私たちの人生は前に進まないのです。「死んだ者をよみがえらせてはくださいません」。アムノンは帰って来ないのです。
 しかし、アブシャロムは帰ってくることができます。王様、ご自分の大義に固執して、ご自分の面子にし ばられて、もう一人の息子さんを失ってもいいんですか?ですから、「追放されている者を追放されたままにしておかれないように、考えてください」。14節の最後は、「ご計画をお立てください」ですが、これは、よく考えて、実行してみてください、ということですね。私たちにも、聖書は問いかけるのです。よく考えてみてください。「追放されている者を追放されたままにしないように」――とは、私にとって、何を意味するのだろう。

2)和解こそ、人生の知恵です。
 2節で、和解をもたらす女は「知恵のある女」と言われています。
 ある老人が、骨董品屋でランプを見つけました。アラジンの魔法のランプのように、中東の香り漂うランプです。どうかな、と思って、ランプをこすってみると、あら不思議、ランプの精が現れて言いました。「よくぞ、わたしを解放してくれた。おまえをご主人様と呼ぶことにしよう。お礼に、願い事を筆と叶えてやろう。
 老人はしばし考えて、こたえました。「俺は兄さんと30年間けんか別れをしている。30年も一度も口をきいていない。兄さんと和解できるようにしてくれ」。
 ランプの精は、言いました。「おまえの願いは聞き遂げられた。」「それにしても、なかなか知恵のある願いだ。ほとんどの人間は、金持ちにしてくれとか、有名にしてくれとか、そんなことばかりだ。おまえは賢い。ところで、おまえは、兄弟との和解を求めた。それは、おまえが年を取って、もう死が近いことがわかっているからか?」
 老人は、真顔で答えます。「年取って、死にそうなのは、わしではない。兄貴の方だ。和解をしないと、遺産がわしの方に入って来ないじゃないか!」
 という、笑い話です。なるほど賢いのか? いや、そういうことではありません。
 20節の終わりに、女はダビデに言います。「あなたさまは、神の使いの知恵のような知恵があり」。和解ができたら、知恵のある人です、ということです。和解というのは、恵みの行為です。キリストご自身が和解です。私たちは、和解の大使と呼ばれています。
 私たちが、この箇所を読みますと、イエスさまが教えてくださった、祈りを思い出します。「我らに負い目ある者を我らが赦すごとく。我らの負い目をも赦したまえ」
 赦すことは、私たちの人生を自由にします。豊かにします。恵みあふれるものとしてます。でも、これが祈りであることを覚えておきましょう。なぜ祈るのか、毎日祈るのか。それは、そう簡単に赦せないからです。
 ダビデは、アブシャロムを引き戻します。しかし、赦せませんでした。自分の罪深さを神は赦してくださったのですが、アブシャロムを赦せませんでした。24節、呼び戻しますが、アブシャロムには会いませんでした。そして、15章に行きますと、このアブシャロムがダビデに謀反を起こしています。どちらが悪いとは言えません。人生複雑ですね。そして、その複雑さの大きな原因は、赦せない心でした。私たちもよく知っています。ですから、祈るようにイエスさまは教えてくださいました。「我らに負い目ある者を我らが赦すごとく我らの負い目をも赦したまえ」

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DATE: 2007.09.04 - 07:12

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