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::: 高津教会 説 教 :::


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Name   fujimoto
Subject   あなたは私をよく知っておられます
ダビデの祈り(2)――あなたは私をよく知っておられます

「ダビデ王は行って主の前に座し、そして言った。『神、主よ。私がいったい何者であり、私の家が何であるからというので、あなたはここまで私を導いてくださったのですか。
 神、主よ。この私はあなたの御目には取るに足りない者でしたのに、あなたは、このしもべの家にも、はるか先のことまで告げてくださいました。神、主よ。これが人の定めでしょうか。
 神、主よ。このダビデは、このうえ、あなたに何をつけ加えて申し上げることができましょう。あなたはこのしもべをよくご存じです」(Uサムエル七・一八〜二〇)。

 サムエル記に記されているダビデの祈りの中で、最も麗しく、彼の信仰を代表する祈りを今朝は見ていただきます。
 それは、ダビデが王となりしばらくしてからのことです。彼は大いなる志を得たのです。
  二節「ご覧ください。このわたしが杉材の家に住んでいるのに、神の箱は天幕にとどまっています」
 だから、神さまのために神殿を建てたいというのがダビデの願いです。その志をダビデは、預言者ナタンに話しました。即座にナタンは同意します。
 四節「さあ、あなたの心にあることをみな行いなさい」
 ナタンは、もろ手をあげて賛同したのです。こんな信仰的な願いに同意しない人がいるでしょうか。
 ところが、その晩、神はナタンにおっしゃいました。
 「ダビデは、神殿を建てることはできない」
 ここでは、理由は記されていません。しかし、T歴代二八・三には次のようにあります。
 「あなたはわたしの名のために家を建ててはならない。あなたは戦士であって、血を流してきたからである」
 ダビデの計画に対する神の答えは、ストレートな「ノー」でした。そして、代わりに神は約束を与えられました。
 一六節「あなたの家とあなたの王国とは、わたしの前にとこしえに続き、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ」
 一七節で、ナタンは改めて、これらすべてをダビデに告げます。そうして始まるのが、一八節からのダビデの祈りです。集中して心に留めたいのは二〇節ですが、その前に、いくつかの点を学んで起きましょう。

                 ●御心の深さ

 この出来事から、私たちは、祈りの中で主の御心の深さを探る努力をしなければならないということを、あらためて考えさせられます。ダビデの志、ダビデの願いは実に信仰に叶ったものでした。自分は杉材の家に住んでいると言っています。日本の家屋なら並でしょうが、当時なら王宮に等しい作りです。しかし、神の箱は天幕に留まったままです。神殿はありません。神殿を建てたいという志は、ナタンも、即、賛同するようなすばらしい計画でした。ダビデの動機は純粋です。真実な信仰者なら、だれがダビデの願いに反対するでしょうか。
 先週、私はある教会の献堂式に出席しました。教会堂を建てるということに、神のタイミングを考えさせられるような経緯をたどりました。その教会は、借家で二〇年礼拝を保ってきました。バブルの時期は、首都圏で土地を取得して教会堂を建てるということなど、不可能に近いことです。今後、ずーっと借家で以降と牧師先生はかんがえておられたようですが、不思議なことで土地が与えられ、教会が立ち上がりました。
 教会堂建設というのは、いつの時代も教会にとって大事業です。小さな教会にとっても、大きな教会にとっても大事業です。時に、教会を二つに割るような危険もはらんでいます。会堂を建てるということは、会員一人一人の献金によるからです。勿論、不信仰で、建設の重荷を負いたくないがために反対する人もいるでしょう。しかし時に、牧師の野心がくすぐられて、必要以上に大きなプロジェクトに着手するというようなこともあるでしょう。いつの間にか、話しが大きくなっていくこともあります。でも、ダビデの願いのどこが悪いのでしょう。そのような志をもっても当然ではないですか。常識で計れば、いいに決まっているという計画・願いです。神の人ナタンに相談しても、「大賛成です」と即答えが返ってくるような志です。
 にもかかわらず、その晩、神さまの答えは「ノー」でした。ああ、神さまの御心探るのに、慎重であり、かつ祈り深くなければいけない、と思います。表面的に常識的に信仰的に、どんなに理にかなった話しでも、神さまが「ノー」とおっしゃることはあるのです。だとしたら、私たちの行動は慎重であり、ゆっくりであり、いつも主の御心を尋ね、探り、祈り深くならなければならないでしょう。そして同時に、神の「ノー」に備えているべきです。
 神は、一つの恵みを与えるのを拒まれ、しかし代わりの、さらにすばらしい恵みを与えると約束されます。ダビデの願っていた祝福は、与えられませんでした。しかし、ダビデの願っていない、さらに大きな祝福を与えられます。その祝福を約束するにあたり、神はダビデにこれまで与えられた祝福を思い起こさせます。
 八節「わたしはあなたを、羊の群れを追う牧場からとり、わたしの民イスラエルの君主とした」
 九節「そして、あなたがどこに行っても、あなたとともにおり、あなたの前であなたのすべての敵を断ち滅ぼした」
 ダビデの人生のどの断面をとっても、八節以降、神さ恵みが貫いているのです。私たちはよく、自分の人生の節目に立って、これまでのことを振り返ります。ここでは、神さまがダビデに、「あなたの人生を振り返ってご覧」と語っておられるのです。「あなたはかつて羊飼いの少年だった。私は、あなたを選んで、取って、王とした。これまで、どこにいっても、あなたとともにいて、力を与えてきた。ダビデは、神さまに教えられて、これまでを振り返ります。そして、それが終わったら、永遠に向けて祝福の約束をいただくのです。
 今年の夏、高校を卒業したばかりの愛香が留学しました。あちらの大学のことなど、少し不安がありましたので、圭子と二人で一週間ばかり一緒に行き、いろいろと見学してきました。ロスの空港は、九月一一日を控え、ものものしい検査で、二時間もパスポートのところで待たされました。ふと思い起こすと、私がケンタッキーの神学校に留学したとき、成田を飛び立ってシカゴへ、そこでケンタッキーへの便を乗り換えるのになんと七時間も待たされた記憶があります。当時はまだ英語が十分にできなくて、ただ空港内でうろうろしているだけでした。空港に隣接したホテルがあるのですが、そこに行くと英語が通じないような気がして、ただひたすら待合いロビーで待っていた自分がいました。振り返ると、こんな私も様々なところを乗り越えてきたのだ、と感慨深く思い起こし、同時にそこにいつもいてくださった主の恵みを感謝しました。
 もし皆さんが、人生の節目にあるのなら、振り返ってご覧になるとよいでしょう。いつ主に出会い、救われたのでしょうか。私たちの人生は、神さまの「わたしが、あなたを選んで、取って……とした」で始まります。そして、主は、あなたがどこに行っても、あなたと共にいたことを思い出してごらん、と静かに語りかけてくださいますでしょう。
 さて、これらのことをすべて聞いたとき、ダビデは、一八節から感謝にあふれ感動と共に祈りました。
 一八〜一九節「ダビデ王は行って主の前に座し、そして言った。『神、主よ。私がいったい何者であり、私の家が何であるからというので、あなたはここまで私を導いてくださったのですか。
 神、主よ。この私はあなたの御目には取るに足りない者でしたのに、あなたは、このしもべの家にも、はるか先のことまで告げてくださいました。神、主よ。これが人の定めでしょうか」
 特に、二〇節です。「神、主よ、このダビデは、この上、あなたに何をつけ加えて、申し上げることができましょう。あなたはこのしもべをよくご存じです」
  神殿を建てたいという願いは、却下されました。ダビデは、そのことには一言も触れていません。ダビデは、もう何も言えなくなってしまったのです。ただ、神さまの恵みの中を生かされていることを知らされたとき、今さら、自分の願いが却下されようがされまいが、そんな次元の話ではなくなってしまいました。
 願いがかなえられてもそうでなくても、志を果たせても果たせなくても、成功しても成功しなくても、達成できてもできなくても、うまくいってもいかなくても、主は私を選んで、取り上げて、主は私がどこに行っても共にいてくださり、主はこれから先、とこしえまでも私と共にいて、助けてくださると約束されました。そのことが分かったら、願いが叶うとかかなわないとか、そんなことは、大きなことではないのです。
 ダビデにとって、一番の大きなことは、「あなたは、このしもべをよくご存じです」という、自分を包む、自分の人生を被う神の恵みでした。神、主よ、あなたは、私を知っていてくださいます。喜びも悲しみも、不安も悲しみも、つらさも無力さも、あなたは私の人生を、私という人間をよくご存じです。

                   ●よくご存じです

 よくご存じです――この言葉には、とてもあたたかなトーンが含まれています。
 第一に、神に知られているという恵みです。ガラテヤ四・九にこの表現が出てきます。「私たちはいまでは神を知っているのに、いや、むしろ知られているのに……」。クリスチャンというのは、ある時、神を知るようになった人々です。それは、以前は神を知らなかったということです。ある時、あることをきっかけに神を知るようになりました。そういっておきながら、パウロはすぐに言い換えて「いや、むしろ、神に知られている」のが私たちだと。私の一日を、私の労苦を、私の心配を、私の涙を、神は知っていてくださいます。それは、神は私のことを心に留めていてくださるということです。いや、それは、この「知る」という概念にはもっと深い、個人的関係、個人的な接触を意味する言葉でして、私の問題を神は直に感じていてくださる、ということです。
 第二に、「よく」知っていてくださるとダビデは祈りました。ある牧師先生から聞いたのですが、教会学校の遠足先で、参加していた子どもが行方不明になりました。それはそれは血眼になって探すというとき、その子が今日、どんな服装をしていたのか、帽子の色は、靴の色は? ――ぜんぜん思いだせないというのです。すぐに家に電話して、お母さんに話したら、お母さんは、ちゃんとどういう服で、どんな鞄で、教えてくださった、というのです。「さすがお母さん」――よく知っています。逆をいえば、私たちは互いをよく知らないのです。よく覚えてもいないのです。
 お母さんが子どもをよく知っているのは、いつも気にかけているからでしょう、いつも見守っているからでしょう。子どもにとって何が最善か、何が益になるのか、いつも気にかけているからでしょう。
 ダビデには分かったのです。羊飼いである自分を選んで、取って、王とし、その後、少年で巨人ゴリアテを倒したとき、その後、サウル王に追われて荒野を逃亡したとき、敵の前で命惜しさに気が触れたふりをしたあの屈辱、それらの中で、神はいつも共にいてくださり、助けてくださった。ああ、主は、本当に私のことをよくご存じだと。
 それを悟ったとき、願いが叶っても叶わなくても、ダビデは満たされたのです。何も付け加える必要がないほど満ち足りたのです。「主よ、この上、私は何をつけ加えて申し上げましょう。あなたは、私のことをよくご存じです」。
 信仰者のいただく満足というのは、究極的にこれではないでしょうか。あなたは私をよく知っておられます。私の罪深さも、私の弱さも、知っておられます。それを知ったうえで、あなたは私を恵みのうちに選んでくださったのです。でしたら、何もつけ加えることはありません。私はあなたの恵みのうちに生かされることを、そしてその中で満ち足りることを学びます。

掲示物をメールで送信。 プリントプレビュー
DATE: 2003.10.03 - 10:45

221.114.25.29 - Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)

深川幸人 簡単意見修正::: 一言削除 ::: IP: 219.107.253.54
神が与えてくださった愛の深さ・広さ・高さの計り知れなさを畏れ、ただ思いめぐらし祈るのにです。メッセージ有難うございます。
2003.10.15 - 00:00 
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