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::: 高津教会 説 教 :::


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Name   fujimoto
Subject   母の日:  愛を背負って主のもとに
母の日  愛を背負って主のもとに
      マタイ15:21−28

           ●子どものためなら……

 十数年前、アメリカを騒がしたお母さんの出来事がありました。アニッサ・アヤラさんという娘さんが、高校生の時に、骨髄性白血病で倒れます。学校を中心に、地元のテレビも使って、骨髄移植のためにドナーを探しますが、適合する人が2万人に1人しかいないという体質のために見つかりません。当時43歳であった母親は、決心します。もう一人子どもを産み、その子の骨髄をアニッサさんに移植しよう。
 適合する確率は25%でしたが、実際に生まれた妹マリッサちゃんの骨髄はアニッサさんに適合するものでした。そして、1歳に成長したときに、移植手術を行いました。
 この骨髄移植が行なわれることが報道されたとき、全米で騒ぎになりました。宗教学者、生命倫理学者などから痛烈な批判が浴びせられました。なかにはこの移植を絶対に阻止すると公言する人まで現れ、病院に多数の警察官が配置される事態になりました。問題は、お母さんが、アニッサさんを救うための手段として、妹のマリッサさんを産んだ、ということでしょう。この移植に対して好意的であった人は極めて少なかったのが現実でした。
 それらの批判に対して、お母さんの答えは実に単純なものでした。
  「子どものためなら、なんでもするのが母親でしょう」
 だから、何でもしていいのか?というのは疑問ですが、その言葉にはある意味で現実的な説得力があります。確かにそうです。子どものためなら、という母の思いを理解しない人はいないでしょう。
 聖書にはこんな場面もあります。イエスさまの一二弟子の二人、ゼベダイの子、ヤコブとヨハネがイエスさまのところに願いごとをもってきました。「あなたが王座につくときに、私たちのうち、一人を右に、一人を左に座らせてください」・・・自己中心な願いでした。この記事をマタイの福音書でみますと、その願いを言っているのは、実は二人の母親です。(マタイ20:20−21)母親が、ヤコブとヨハネを連れて、頼みにきたのです。「子どものためなら……」――よくわかるではないですか。そして、その背後にあるのは、だれでもわかる、母親の愛です。倫理的に難しい問題はさておいても、高校生にして白血病に倒れた娘を助けようと、できる限りのことはする、その愛はわかります。ヤコブとヨハネをつれて、直々にイエスさまに頼みにきた母親の気持ちだってわかります。そこには、利己的であったとしても、「我が子のためなら何でもする」母親の愛があるのです。

 さて、マタイの福音書15章に出てくる母親も、愛にあふれていました。ツロとシドンの地方というのは、異教の世界です。当時のユダヤ人の感覚で言えば、汚れた地方です。そしてさもありなん、汚れた霊につかれた娘の命を救ってくださいと、母親が訴えにきました。22節――かなり重傷なのでしょう。悪霊の最終的な目的が、人のいのちを滅ぼすことにあるとしたら、本当にいのちにかかわるのでしょう。

      ●そして信仰へ

 「我が子のためなら何でもする」という母親の愛。しかし、そこから、親としての愛から始まって、母親が向かっていくのは、信仰です。ですから、今朝の説教のタイトルを「愛を背負ってイエスのもとへ」といたしました。
 どんな文化でも、どんな時代でも事態でも、母が子どもを思う愛はかわらないのでしょう。私たちは、その愛を背負って、右に左に、愛を背負ってかけずり回ります。しかし、ここに出てくる女性は、その愛を背負って、イエスのところに行き、信仰を試され、信仰を導き出してもらい、信仰の賞賛にあずかったのです。
 子どもを愛するお母さんであれば、その行為の故に賞賛されることも非難されることもあるでしょう。しかし、子を思う愛情の故に、イエスさまのところに行き、その信仰がイエスさまによって賞賛されるというのが、究極のクリスチャンの母の姿なのではないでしょうか。愛が愛ゆえに尊いだけでなく、子どもを愛するが故に、神を信じる、そして神を信じ抜くというのが、この物語のテーマです。

              ●「しかし」の連続

 物語は「しかし」の連続です。
 彼女は、出てきて、叫び声をあげていった「主よ。ダビデの子よ。哀れんでください。」娘のいのちがかかっています。
@「しかし」、最初のイエス様の反応はどうでしたか。   23節。「一言もお答えにならない。」イエス様は、冷たい沈黙を守っています。答えが返ってきません。そこであきめる人のなんと多いことでしょう。しかしこの女性はまだついてきます。あきらめません。以前にも増して、声は大きくなります。
A「しかし」、24節――イエスの言葉を聞いてください。自分は、イスラエルの民の為に遣わされているので、カナンの女のような異邦人には責任がないとまでおっしゃるのです。そんなはずはありません。これまでも異邦人をいやし、助け、何度でも話しかけておられます。あたかもこの女性から信仰を引き出すかのように、主はじらされます。。
B「しかし」、25節――女は、イエスの前にきてひれ伏していいました。「主よ。私をお助けください。」信仰とは、あきらめないこと、断念しないことだということがよくわかります。その中で、イエスさまは、この女の信仰を試すかのようにチャレンジを与えます。「子供たちのパンを取り上げて、子犬に投げてやるのはよくないことです。」何という失礼な言葉ですか。自分を子犬扱いして、帰れといいます。
C「しかし、子犬でさえ、食卓から落ちるパンくずをいただくではありませんか」27節――この「しかし」という言葉の中に、この女の人の決意が伺われます。何処までも、食い下がって行きます。期待が裏切られても、断念しません。「子犬」と言われたとき、マルコの福音書の記事によると、母親は「主よ、その通りです。しかし……」といっています。逆らいもしません、怒ることもなく、嘆くこともなく、ひたすらイエスさまをあおぎます。
 この「しかし」の連続こそ、私たちの日常ではありませんか。そして、どんなことがあっても、最後の「しかし」で主を仰ぐ。イエスさまは、この母親の愛をほめておられるのではないのです。ほめておられるのは、彼女の信仰です。試されているのも母親の信仰です。 28節「女よ。あなたの信仰はりっぱです」――この暖かい言葉の響き。主は、この女性がそこまで言うのを待っていたのでしょう。
 多くの人が通り過ぎる、多くの人が諦める、多くの人が断念するなか、主はこの女性が、そこまでどこまでもまっすぐに、ほかに行かずに、主の憐れみの扉をたたき続けることを、待っておられたのでしょう。よくそこまで祈り抜いた。あなたは立派な母親だ。なぜなら、あきらめずにわたしを信頼し続けたからだ。
 世界で最も力強いのは母親の愛でしょうか? 確かにそうです。しかし、本当はそうではない。世界で最も力強いのは、愛を背負って主の憐れみの門をたたき続ける母親の信仰です。

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DATE: 2004.05.12 - 12:36

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